父の日イメージ

父の日があるおかげで一緒に仲良くビールが飲める

幼い頃に父親が他界したせいもあり、子どもの頃は父の日になると寂しい思いをしていました。
中学生になる頃、母が新しい父親を連れてきたのですが思春期真っ只中の私にとって、その事実を受け入れることができませんでした。
母には幸せになってもらいたいと思う反面、私のお父さんは亡くなったお父さん一人だけだという想いが強かったのです。
見知らぬ男性を今日からお父さんと紹介されても、実感もありませんし都合のいいことを言わないでもらいたいと思っていました。
こんな調子だったので当然新しい父親をすんなり受け入れることはなく、お父さんと読んだこともありませんでした。
ほどなくして、13歳離れた妹が生まれたのですがその事実も嫌で仕方がありませんでした。
なぜなら、思春期の多感な時期に年の離れた妹が生まれたことで周囲から冷やかされたからです。
妹に対しても父と同様に妹と思って接したこともありません。
こんな可愛げのない娘に対して父はいつも塾の送り迎えをしてくれていました。
時が経って成績優秀だった私は大学に進学することになりましたが、合格を誰よりも喜んでくれたのは父でした。
大学進学後には、学業とアルバイトを両立していたわけですが、稼いだお金で留学をしたいと思い寝る間を惜しんで働いていました。
その事実を知った父は、「そんなに無理をしたら体を壊してしまうから」と言って留学に必要な資金はどうにか工面すると申し出てくれました。
しかし今までの父に対して取ってきた態度がある手前、素直にありがとうと言うことができませんでした。
それに、決して裕福な家庭ではありませんでしたし、妹も小学校に入学したばかりなので、私にだけお金をかけてもらうこともできません。
家で父がビールを飲んでいる姿を見たことがなかったのですが、実はビールが大好きだったようで、私の父親になると決めた日から大好きなお酒を辞めて進学資金にしようと思ったそうです。
母と結婚する前は相当お酒を飲んでいたようですので、結婚を機に断酒をしたと聞いて本当に驚きました。
全額は難しいけれど多少なら費用を出してあげることができると言われたので、ありがたくその申し出を受け入れて、1年間ヨーロッパに留学しました。
現在は海外駐在員をしているのですが、父の日には毎年大好きなビールをプレゼントしています。
駐在先の珍しい物や、プレミアムビールなど今まで我慢していた分楽しんでもらいたいとの思いを込めて贈り物をしています。
父の日があるおかげで、頑固な私も少し素直になって父へ恩返しができているのです。
もちろん、日本に帰国した際には一緒にビールを飲んで話に花をさかせています。

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